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News & Column お知らせとコラム

コラム

経営企画カンパニー

・経営企画は何のためにあるのか

・経営企画が活きる局面は4つ

・経営企画を外部化する理由

経営企画は何のためにあるのか

私たちは、「構想をカタチにする、経営企画カンパニー」を看板に掲げています。

経営企画は、その業務内容も多岐に渡っているため、企業や人によっては異なる役割やイメージで認識され、一見して掴みどころのない印象があります。ある時は、経営の中枢を担う戦略部署と捉えられたり、ある時は、IRや経営管理、社内調整機能などの管理業務を担う部署として捉えられたり。いずれも経営企画の一部を表してはいるのですが、本質を表すまでには至っていません。

私たちは長年、経営企画の実務に携わってきました。そのため、ある意味では最も多く「経営企画は、何をするのか」を考える立場にありました。そんな私たちにとって、経営企画の存在価値は、「経営成果が生まれるまでの時間を短くすること(時間圧縮)」にあり、そのために「経営者・会社機関が円滑かつ実務的に意思決定できるようにすること(意思決定支援)」にあると考えています。

そして、意思決定支援を上手く実現するためには、「経営者及び幹部層から、現場個々に至るまでの問題解決、並びにその意思決定の材料に値する事業・組織・財務を俯瞰した経営アイデアを提案し、人と組織を動かすこと」が最重要ミッションになります。従って、経営企画の仕事を完遂するには、1. 相応の経営経験/場数、2. 事業実務への理解、3. 全体感ある視野、4. 現場・ラインとの対話力、5. 財務計数に対する確かな知識、など、幅広い経験と視野が必要とされます。もちろん簡単なことではありませんが、だからこそやりがいもある(感謝もして頂ける)仕事だと感じています。

経営企画が活きる局面は4つ

そんな経営企画ですが、いつ必要となるのでしょうか。経営企画の貢献度が高まるケースには大別して、会社組織がCOO的能力を高めたい場合と、CFO的能力を高めたい場合に分かれます。COOの側面であれば、例えば、経営者と同じ目線で考えて動こうとする者がいない、又は経営者の具現化したいことを即時に差配して組織を動かすコントローラーを担える者がおらず、“経営者の思ったことがなかなか実行されないケース”です。CFOの側面であれば、例えば、ラインを統括する部門が個々に意見や提案をするが、客観的かつ全社的にBS及びCFの視点からの検証ができていない、又は、環境変化の予測に基づく経営シナリオによる“財務上の影響や選択肢が十分に見える化できていないケース”です。

全ての企業に優秀なCOOとCFOがいるならば、経営企画は不要かもしれません。ただ、現実問題としては、a. 成長局面によっては適したCOO/CFO人材がいない、b. 企業規模が急激に大きくなった、c. 経営者のオーナーシップ(ダイレクトな組織運営)によって組織の実行力を高めたい、d. 部門間の調整を取りまとめる機能が足りない、e. 経営者の意思決定に資する分析能力を引き上げたい等、理由は様々ながら、実際のところ経営企画が貢献できるケースは実に多くあります。

とりわけ企業の経営ステージに変化が起きる局面では、こうしたCOO/CFO能力が求められます。典型的な局面としては、1. 祖業たる事業の規模が大きくなり、中期的な戦略(経営計画)やリスク制御のための経営管理が求められる局面、2. 単体の事業だけでなく、さらなる成長加速に向けてM&Aを組み合わせたポートフォリオとしての連結経営が求められる局面、3. 既存事業群が頭打ちとなる中で、業態転換も含めた新たな事業開発が求められる局面、4. 事業承継やファンドによる株式売却によって経営承継が求められる局面があります。

経営企画は、いわゆるコンサルタントの方々とは異なり、スタッフ機能に徹するのではなく、実際の企業組織のライン業務や商流の動きにも入り込み、問題解決を通じて事業全体を実地で加速する役目を担っています。まさに「人を動かす」ことが求められるため、若手のチームではなく、実務経験を積んだシニアスタッフが求められるのです。

経営企画を外部化する理由

私たちは、こうした経営企画機能を、あえて外部から企業に提供しています。長年の経験から、プロパー社員として経営企画を行う場合と比して、組織の中の“しがらみ”から解放された立ち位置からの業務執行と貢献こそが、経営者及び支援先企業に対して最大のパフォーマンスを提供できるとの想いがあります。

外部化された経営企画は、1. フェアな立場からしがらみなく意思決定支援と経営アイデアを提供でき、2. 企業固有・内部にいる経営企画経験だけでは補いきれない多種多様な知見を寄り集めるハブとなり、3. 企業及び事業の成長につながる市場/外部機会に対して利益相反なく独立的にアプローチすることができます。そのため、一見すると違和感のある“経営の意思決定に関与する機関に、外部者を起用する”ことが、むしろ経営者及び企業にとっては有効な選択肢となり得るのです。

私たちは、プロパー社員でなく、ましてやコンサルティング会社でもない、第三の選択肢としての、経営企画機能を専門に支援する「経営企画カンパニー」です。経営者・会社機関の意思決定の機能を高め、現場組織のカイゼンを確実に進めていくことを通じて、様々な企業・事業の発展と、健全な市場・社会基盤の組成に貢献できればこれ以上の喜びはないと考えています。

戸田 隆行

TRAIL INC.代表。慶応義塾大学 法学部卒。経営者の意思決定支援及び事業ライン統括実務に精通。PwCコンサルティング、フロンティア・マネジメント、素材系ベンチャー執行役員・経営企画部長を経て、2016年TRAIL INC.を創業。

 

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