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⼦会社管理の課題解決の重要ポイント~その2~

2019.11.14

 

・子会社管理の隠れた論点の抽出・認識

・マネジメントのための機能設計と目標・行動設定

・評価とマネジメントテクニック

 

課題解決の重要ポイント1(子会社管理の隠れた論点の抽出・認識)

 親会社からのマネジメントにおいて自らの経験から最も困ったのが、親子管理当事者間で当たり障りのなく業務を進めるために見えない所で自然に決まっていたルールや責任の範囲であり、内部監査でも発見できないこの歪みを発見する仕組みが構築されていないこと。そして頻発する問題のパッチワークはできても継続的な運用や再発防止を確信し外部に確約できない時でした。
問題が発生した子会社等の状況を検証してみると、概ねこれらは親会社が定めた統制ルールとは異なり、親会社側からは「子会社固有の特性」そして子会社側からは「知らなかった」としてまとめられた発展計画のない甘いルール、把握していても公然と見逃ていた「隠れた負の調和」が浮き彫りになります。子会社管理の機能は、ともすれば「何も起こらないこと」を目標として「監視」をマネジメントの基本としがちですが、そこには「調和」の名のもとに悪意のない「隠す」行動を助長しているとマネジメントは認識すべきで、リスクマネジメントの視点から実態を把握し、各子会社が自律的に改善できる組織に発展できる行動を促す機能や活動が必要になります。

 子会社管理における重要論点は、

1.業績管理に留まらず、リスク管理の視点からグループのガバナンス強度にも目を向けること

2. 最も効率的かつ効果的な手段は、子会社が自律的に課題改善を行い、自浄能力を備えた組織に発展させる(又は維持する)こと

3.実効力を持たせる重要な役割がコントローラー機能であり、組織運営で考えるな子会社管理担当者にこの機能を果たしてもらうこと

子会社管理の担当者は経営と子会社をつなぐ結節点に位置しており、この担当者の行動を経営の視点から業績管理のみならず、リスク管理の両面からコントロールすることをミッションとして与えて成長を促すことで、グループ企業の経営管理がより高度に発展するポイントになります。自ら急成長を支えながら実践から学んだ答えであります。

課題解決の重要ポイント2(マネジメントのための機能設計と目標・行動設定)

【子会社管理機能のマネジメント】

親会社側でマネジメントを実践する上で子会社管理の担当者の活動は重要な位置付けとなります。マネジメントの立場から意識付けとマネジメントの技法について少し掘り下げてみます。

子会社管理担当の行動の適正化について、マネジメント視点からは

1. 役割を果たすことによって得られるマネジメント能力の共有

2. 果たすべき目標設定

3.手法(技術)の移転

4.経過の伴走、特に「隠れた負の調和」の兆候を見逃さない

詳細は以下に記載しますが、マネジメントは当事者では見逃しがちなリスクマネジメントの視点、具体的には見えにくい以下の設定・経過・結果の論点から、活動をコントロールすべきと考えます。

 

1.役割を果たすことによって得られるマネジメント能力の共有

マネジメント能力は業績の伸長だけではなく、リスク管理も重要な役割にあたり、特にここで実践を伴って発揮する認識・改善手法やバランス感覚は、将来いかなるマネジメントレイヤーにおいても不可欠となること

2.果たすべき目標設定

数値管理のみならず内部管理や不正等への自浄能力までを統制力評価として子会社管理の達成目標に位置付けること

3.手法/技術の移転

子会社の現状統制力を把握し、段階的に子会社の身の丈に合った内部管理を設計、適宜実行効果の発現を見届けているプロセスと結果を確認すること。

4.経過の伴走、特に「隠れた負の調和」の兆候を見逃さない

何よりも「順調」だけの報告にこそ、疑問を持ち、多面的な質問で確認すること。

上記は、自ら活動したことで学び取った実践経験をもとに、後に組織運営のために見落としがちなリスクマネジメントの視点から、管理者として心掛けた実践ポイントを示しています。

課題解決の重要ポイント3(評価とマネジメントテクニック)

先に申し上げた通り、マネジメントにはリスクコントロールも重要な役割であり、「攻め」の経営の中には普段見えない所に踏み入る仕組みが必要です。何よりも各組織が一定の課題解決力を持った組織に成長してゆくことが、リスクコントロールにおいて最も効果的です。そこには親会社から難解なルールを押し付けることだけではなく、個々に特徴を持った各子会社の状態を把握し、同じ緊張感をもって自律的にルールを設定・管理するために、明確なミッションを持った子会社管理担当者を配置することが重要であります。

子会社管理担当者にとっては「しんどい」役割になりますが、昨今のグループ経営でのリスク管理において、「顕在化したことへの適切な対応」ではなく、「起こらないための手続きは適切であったか」まで問われる外部環境を踏まえ、将来のリーダーを育成する視点に立てば、自らビジネスリーダーとして業績達成に貢献するだけではなく、リスク管理力を備え、アクセルとブレーキを踏み分けられる人材の育成の場としては有効な手段となります。当然ながら業績達成感と同じとは言えませんが、高揚を味わってもらえるよう「演出」をすることはマネジメント(経営)の大切な仕事であります。

その成果については上記1~4のポイントを押さえながら、要となる当該担当者に対し、達成目標を各子会社の自律推進に置き、経営者の直轄として機能する内部監査部門を活用し、公正に改善比較による結果評価を行うこと、そしてこれを適切かつ、段階的に改善してゆくプロセスを実行する過程評価と併せて行動評価とし、評価されることをお勧めします。特に形骸化しがちな内部監査の活用としては相互に適度な緊張感も生まれ、機能としても有効です。

濱田 淳二

KDDIを始めとして、複数の事業会社にてITを中心とした事業領域を中心に大手企業から新規上場企業及びベンチャーまでの幅広い経営ステージの管理実務を経験。 計10年以上にわたって経営管理/企画部門及びグループ子会社を統括し、上場に耐えうる組織を整備し連結体制を構築したCFOとしての実績。 M&Aから投資後の再編や事業再生まで複数手がけ、管理部業務全般に至る豊富なマネジメント経験を有する。 帝京大学大学院 経済学研究科卒

 

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